2007年11月06日(火) 10時55分
意外に大きい、自転車での事故過失割合(ツカサネット新聞)
仕事上交通事故の話をよく耳にするのですが、先日遭遇した事故の示談に少々驚かされました。自転車と車の事故だったのですが、交差点での出会いがしらによる接触。車の方は自転車に気付かずに進入してきたとのこと。自転車に乗っていた方は顔にケガを負って病院に運ばれました。
当然、自動車側に全過失があると思われたのですが、相手保険会社は「自転車にも過失1割」という主張をしてきたのです。この話には耳を疑いました。自分自身「自転車と車の事故の場合は車の方が不利」という固定概念を持っていたためです。
ところが、過失割合の例を見ているとそうではないようなんですね。交差点での出会いがしらの接触は「8:2」が普通とのことで、今回の場合は、運転手が「自転車に気付かなかった」と不注意を認めているために「9:1」に変更してきたようなんです。それほど自転車の過失を大きく取られるとは、想像もしていませんでした。自転車側に信号無視や脇道からの飛び出しがあった場合には、さらに自転車側の過失が大きくなります。
過失を取られるということは、どういうことなのでしょう?
ケガの治療費や修理代は、過失割合に応じて支払われます。例えば、通院で1万円の治療費がかかったとします。過失割合が1割なら1000円、5割なら5000円を自己負担しなくてはならないということになってしまうのです。さらに、相手の車の修理代も負担しなくてはなりません。自転車の修理代はそれほどの金額にはなりませんが、車の修理代となるとバカにできませんね。相手がタクシーであった場合は休業損失補償もでてきてしまいます。5割の過失を取られたとすると、損失額の半分を負担しなくてはならなくなってしまうのです。
これは学生であっても同じこと。よく、信号無視をしたり、携帯を使いながら自転車に乗っている若者を見かけます。自転車には交通ルールが無いとでも思っているかのようで、見ている方がハラハラします。このような状態で事故にあえば、思わぬ賠償を背負うことになる可能性があることを知っていてほしいと思います。
何より、自転車での事故は大怪我につながることも多いものです。それなのに、自転車の交通ルールを学ぶ機会は少ないですよね。家庭での指導も必要ですが、学校や自治体などで、自転車の交通ルールを学ぶ機会をもっと作ってもらいたいと思いました。
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(記者:さくらんぼうず)
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