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2007年11月06日(火) 10時10分

若者よ『安物』になるなかれツカサネット新聞

『Always-三丁目の夕日-』の続編が公開になる。
携帯もPCもなかった時代にどうして幸せだったんだろうというのが映画のキャッチコピーだが、その時代に子供だった母親曰く『映画のような美談じゃなかった』そうだ。

作り手になるプロデューサーが映画から何を伝えたかったのかというと、『世の中を豊かにする事に邁進していく日本の将来が保障されていた時代は今に比べて、どれだけ希望があったろうか』ということだろう。

バブル経済が生まれたのも、その前に『もっと世の中を豊かに』という前の世代の人間が邁進した『結果』にあった。その『豊かさ』を当たり前と思った矢先に崩壊が始まった。
それから10年、物質的に豊かな世の中は当たり前になり『効率や性能』を優先した企業のやり方を国が後押しする中、現在の20代後半〜30代後半の『ロストジェネレーション』は理不尽なまでの就職氷河期に立たされ、『新入社員で正社員をつかめなければ負け犬』呼ばわりされたり『派遣35年定年説』が出回るなど、まるで株券を買い叩かれるように扱われてきた。

就職説明会では『貴方だけでに出来る仕事を先方にアピールしなさい』という言葉も聞かれるが、派遣先で一方的に雇用先から契約を打ち切られて『思い当たる節があった』といえば『自分に出来る提案を思い切って上司にしてみたらこうなった』という有様である。
雇用先は隙あらば立場の弱い派遣の契約を切ろうとしている、それは今、『ロストジェネレーション』と呼ばれる20代後半〜30代後半の若者だけではない。彼ら、彼女らの『両親』で団塊世代で契約社員になっている者らにも襲いかかっている『事実』だ。

その結果、専門職・技術職・サービス業などの派遣社員などで、いざ、お客様に意見や『こうすればいいのではないか』と具体的な提案を求められても『自分にそこまでの能力を求めないで見込まないで下さい』的な『自称稼げればいい安物』が『ロストジェネレーションの派遣社員』の中に蔓延している気がする。
『頑張っても将来は見込めない』哀しい苦笑いが出ているのだ。

彼、彼女らが『意見を受け答えして処理できる場所を保障しない』会社が存在し続ける限り、『その会社の職種や技術力・サービス力』は下がっていくだろうし、ひいては日本の社会そのものの士気を下げることにもなると思う。
『日頃からやる気ない』『明日クビにならなきゃいい』人間には必然的に『類友』も集まってくるわけで。
製造業の場合だと、いい物づくりは望めないだろうし、サービス業だと近隣の同業者に客を奪われるだろう。

今がつまらない、安物になりたくない、『類友』は呼び寄せなくない。もしも『そうでない』がんばり型の人間が『やる気なし』な貴方の横にいるなら『夜明け前の自分』を変える最後のチャンスかもしれない。


(記者:Ryoko_O)

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