日本銀行が保有する株式の時価が9月末時点で3兆2189億円にのぼり、1兆6221億円の含み益を抱えていることが6日、分かった。
武藤敏郎副総裁が同日午前の参院財政金融委員会で明らかにした。
日銀は金融システム安定化のため、2002年11月〜04年9月に金融機関から計2兆180億円相当の株を買い取った。最近の株価下落を受け、含み益は3月末時点より約2600億円減ったが、なお巨額に上っている。
日銀は発行企業から自社株買いの要請などがあった場合に限り、例外的に売却に応じており、9月末までに全体の約19%を売却した。06年度までの売却益は2378億円にのぼる。
残る株式は、今年10月から本格的に売却を始めており、今後も多額の売却益が出るとみられる。