詐欺容疑で前社長黒木博文容疑者(42)ら12人が逮捕された福岡市の資産運用コンサルティング会社「エフ・エー・シー」が、配当の根拠と説明していた外国為替証拠金取引(FX)で、専門家を配置するなど利益を出せる態勢を組んでいなかったことが4日、福岡県警などの合同捜査本部の調べで分かった。
捜査本部は同日、黒木容疑者が代表を務める別会社の事務所や逮捕者の自宅など計14カ所を家宅捜索するとともに、同容疑者らを送検、事件の全容解明を進めている。
調べでは、同社は「独自に開発したFXで配当金を出す」として全国約8000人から約135億円を集めた。実際にFXをしていたのは短期間の講習を受けただけで経験のない担当者。為替レートの差を利用する取引なのに24時間態勢も敷いていなかった。