民主党の小沢代表は4日夕、党本部で緊急記者会見を行い、自民党との連立政権構想をめぐり、党内を混乱させた責任を取り、鳩山幹事長に辞職願を提出したことを明らかにした。
小沢氏は記者会見で、「民主党代表としてけじめをつける。党首会談で要請のあった連立政権の樹立をめぐり、政治的混乱が生じたことを受け、代表を辞することを決意し、辞職願を提出し、執行部に進退をゆだねた」と述べた。
さらに、党首会談で首相が「自衛隊の海外の活動は国連の活動に参加することに限る。連立ができるなら、新テロ特措法案成立にこだわらない」と約束したとしたうえで、「役員会で反対されたのは不信任を受けたのに等しいので、けじめをつける必要があると判断した」と語った。
民主党内では、「小沢氏が政府・与党との対決姿勢を転換し、与党との連立協議に動いたのはおかしい」との疑念の声が出るなど、動揺が広がっていた。他の野党からも、「自民、民主両党だけの党首会談は密室協議だ」といった批判の声が上がり、野党共闘に影響が出始めていた。
小沢氏は、2003年9月に自由党党首として民主党との合併に踏み切り、民主党に合流した。06年4月の民主党代表選では、菅直人氏を破って代表に就任。今年7月の参院選では、民主党を大勝に導き、参院で与党を過半数割れに追い込んだ。