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2007年11月02日(金) 17時00分

一人当たりGDPは今や14位。日本って豊かな国?R25

日本は世界に冠たる経済大国。そう思っている人は多い。実際、GDP(国内総生産)で、日本はアメリカに次いで世界第2位。ところが、である。国民一人当たりのGDPに換算すると、ベスト3はおろかベスト10にも入れないのだ。これって、国は豊かだけど、一人ひとりは豊かじゃないってこと?

戦後の日本は驚くべきスピードで成長した。1957年から77年までの20年間では、年平均8.27%もの経済成長率を誇った。68年にはGDP世界第2位に。もちろんこの間、一人ひとりの生活も急激に豊かになっていった。87年には、一人当たりGDPで世界一に。以来93年まで、日本は個人も世界一の豊かさを誇る国だった。

ところがバブル崩壊後の不況の影響もあって、GDPの伸びが鈍化。一人当たりGDPは伸びが止まってしまうどころか落ちてしまう。実際、2005年のデータでは、95年の8割程度。いってみれば、一人当たりの豊かさが95年の8割程度になってしまったということか。アメリカだって、イギリスだって大きく伸ばしたのに、だ。

おまけに世界第2位を誇ったGDPも昔ほどのインパクトはなくなりつつある。かつてはドイツとイギリスとフランスを合わせた額にほぼ等しかったのに、日本の鈍化と他国の伸びで、今ではドイツとイギリスを足したのと同じ程度でしかない。

やれ好景気だ、やれ上場企業の経常利益は過去最高を記録した、とはいわれているものの、実際はこんな状況になっているのだ。要するに世界から見ると日本は停滞しているといっても過言ではないのである。

北欧あたりでは、夕方6時を過ぎて仕事をしている人は、ほとんどいない国も多いという。商店も土日はお休み。不便に思えるが、それでも一人当たりGDPは日本より上だ。税金は高いかもしれないが、老後の心配はいらないから消費意欲は旺盛。広い家に住み、家族とゆったりと過ごし…。経済とは何か。豊かさとは何か。ちょっと考えてしまうデータかも。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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