2007年10月29日(月) 20時13分
「デカ目になる」で人気急上昇 「カラーコンタクト」の事故多発(J-CASTニュース)
視力補正を目的としない、おしゃれ用のカラーコンタクトレンズを使用したために、角膜剥離で入院する、といった事故が相次いでいる。経済産業省と製品評価技術基盤機構(NITE)、厚生労働省は2007年10月29日に、この問題を調査する委員会を発足させた。おしゃれ用カラコンは「雑貨」扱いのため医師の処方が必要なく、量販店やネットで買える。取り扱いが雑になりがちなことに加えて、カラコンの「材質」にも問題があるというのだ。
■ここ1、2年で事故の報告が急増
日本における度の入っていないカラーコンタクトレンズは医療機器に該当しない。薬事法規制の対象外のために販売に規制はなく、量販店やネット通販などで広く売られている。カラコンは10数年前から知られるようになったが、始めのうちはブルーやブラウンが主流で、服装に合わせたり、エキゾティックな瞳にして「異性にもてたい」ということで買う人が多かった。ここ1,2年は人気モデルの影響もあり、「デカ目を手に入れる」「黒目を大きくより愛らしく」などのキャッチフレーズで販売され、売れ行きは急上昇なのだという。
経済産業省によると、度の入っていないカラコンの製品事故の報告は前々からあったが、報告数は少なく、また、法的な規制がないため、注意喚起を呼びかける程度だったのだという。ところが、ここ1,2年で事故の報告が急増し、同省とNITE、厚労省が07年10月29日に「視力補正を目指したカラーコンタクトレンズ調査委員会」を発足。07年度中に規制を含めたこれからの方向性を決める考えなのだという。
経産省はJ-CASTニュースの取材に対し、事故にあっているのは10代が多いとし、
「医療機器に比べ、2000円から1万円弱で買える安さのため、ティンエージャーが好奇心で買ってしまう。しかし、洗浄剤や煮沸機は付いておらず、取り扱いも雑のため、事故につながるようだ」
と説明する。しかし、仮に取り扱いに注意したとしても、カラコンの「素材」に問題があり、非常に危険なものも見受けられるのだという。
■目の中に蛍光液、アルミニウムなどが溶出する例も