日本郵政グループのかんぽ生命保険は25日、保険の加入限度額を現在より700万円高い最大2000万円に引き上げる計画を明らかにした。年度内に政府側への申請手続きに入り、来年にも適用を始める。民営化に伴う商品拡充の一環。がん保険などの第3分野といった新商品の取り扱いは、来年以降の申請を目指す。
進藤丈介・最高経営責任者(CEO)が朝日新聞などのインタビューで明らかにした。
現在の限度額は原則1000万円だが、保険金支払いがなかった場合は5年目以降に300万円増額できる。計画では、この増額分を1000万円に引き上げる。入院特約についても現在5日目以降の支払いだが、民間並みの初日から支払われる新特約を追加する。引き受け年齢は、普通養老保険の加入上限を70歳から75歳に引き上げる予定だ。
簡保は、違法な無面接募集が大量に発覚し、総務省が06年度の業績評価で「サービス水準」を過去最低の「D」とするなど、法令順守の不十分さが指摘されてきた。進藤CEOは「第3分野などの新商品を始めるより、法令順守の徹底を優先する」と述べた。
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