「赤福」の製造日偽装問題で、大阪市が3年前、「店頭で売れ残った商品を持ち帰って再包装している」と内部告発とみられる通報を受けて、同市淀川区の同社工場を調査しながら、不正を見抜けなかったことがわかった。
市は「通報者の保護に配慮した結果、踏み込んだ調査ができなかった。食中毒などの被害が発生していない時点では精いっぱいの対応だった」としている。
市によると、2004年7月27日、匿名の男性から市保健所に「赤福が大阪の工場で商品のリパック(再包装)をしている」と電話があった。男性は「自分が特定されるような調査はやめてほしい」と要請し、工場に再包装の有無を聞かず、本社を管轄する三重県にも連絡しないよう強く求めたという。
農林水産省によると、大阪の工場でも今回、製造日偽装が発覚しており、同省が19日に立ち入り検査している。