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2007年10月20日(土) 19時52分

赤福偽装、3年前に大阪市に匿名の情報産経新聞

 もち菓子の老舗「赤福」(三重県伊勢市)の製造日偽装問題で、赤福が店頭から持ち帰った商品を再包装して出荷しているとの匿名の情報が大阪市に寄せられ、市が平成16年7、8月に、赤福大阪工場(大阪市淀川区)を調査していたことが20日、分かった。その後も計17、18年の2回に渡って定期調査を行っていたが結果的に、市は再包装の事実を確認できていなかった。

 市健康福祉局によると、16年7月27日、「赤福が大阪工場で商品のリパック(再包装)をしている」と匿名男性から、電話で情報が保健所に寄せられた。

 男性は、情報提供の条件として、個人が特定されないために、大阪工場に再包装の有無を直接尋ねないことや、本社工場(伊勢市)に分からないよう三重県に情報を伝えないことなどを強く要望したという。

 これを受け、市は食品衛生法に基づく「平常監視」の形を取ることで、情報提供者の了解をとり、同年7月30日と8月27日に、大阪工場の立ち入り検査を行い、製造工程や原材料に問題がないかを調べた。しかし、再包装などの不正は確認できず、情報提供者の意向を受け、三重県にもこれらの情報を伝えていなかった。

 大阪工場は、本社工場から運ばれてきたあんともちを使って赤福餅を製造。製品は関西の主要駅などで販売されていた。一連の問題が発覚したことを受け、12日から製造を停止している。同工場は「責任者が不在で回答できない」としている。

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