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2007年10月17日(水) 14時36分

紀元会リンチ死、会員に促され夫と長女も暴行参加読売新聞

 長野県小諸市の宗教法人「紀元会」の会員で、すし店経営奥野元子さん(当時63歳)が集団リンチを受けて死亡した事件で、元子さんの夫の奥野和宏被告(35)と元子さんの長女の森久里子被告(37)(いずれも傷害致死罪で起訴)が、ほかの会員に「(元子さんの暴行に)家族が参加しないと、(元子さんの態度が)良くならない」などと促されて暴行に加わったことが17日、小諸署捜査本部の調べでわかった。

 捜査本部では、家族も巻き込んで集団リンチに発展したとみて経緯を詳しく調べている。

 調べによると、暴行が行われたのは9月24日午後11時半ごろから1時間。教団トップが不在のまま、開かれた「反省会」の場だった。

 当初、元子さんの二女、森美智子容疑者(26)(証拠隠滅容疑で再逮捕)の言動に問題があるとして、森容疑者が、次いで森容疑者の夫、池勇治容疑者(30)(同)が女性会員らに囲まれ、殴るけるなどされた。「娘が悪いのは母親に問題があるからだ」として、元子さんが呼び出され、集団暴行を受けた。奥野被告らが会員から「家族のあんたたちこそやりなさいよ」などと促され、暴行に参加したという。

 小諸署捜査本部は17日、施設内での集団リンチを隠すよう家族3人をそそのかし、自宅で犯行があったように偽装させたとして、奥野被告を犯人隠避教唆の疑いで再逮捕した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071017i507.htm