教材はCD—ROMに収録されており、パソコンで閲覧できる。保護者・教師用と小学生用、中高生用の3種類を作った。インターネット、メールの仕組みや利用方法のほか、▽ウイルス感染▽思わぬ有害サイトへの接続による不正請求——などの危険性を解説し、「迷惑メールは無視する」「お金を請求されたら、大人に相談する」などの注意点をまとめた。
今年5月、和歌山市や有田市で、小、中学生の携帯電話に、同じ文書を誰かに送らなければ「殺しに行きます」などと脅迫するメールが送られるトラブルがあり、県教委が県警に対策を相談したのが、教材づくりのきっかけ。
県警生活環境課サイバー犯罪対策室のメンバーが、県内のインターネット関連会社や子どもたちの意見を聞き、年齢に応じた内容を検討。約4か月かけ、9月末に完成させた。イラストも高校生に描いてもらい、子どもたちに親しみやすい内容にと心がけた。
中学生の6割、高校生では9割以上が携帯電話を所有、そのうち多くがサイトを閲覧しているという。
最近、問題になっているのは、学校別に情報の書き込みができる「学校裏サイト」と呼ばれる無料の掲示板サービス。生徒たちに人気だが、匿名性が悪用され、悪口や中傷、いじめを助長していると指摘されている。また、有害サイトへのリンクも多く、危険性が高いとの意見もある。
教材では、▽うそや人が傷つく書き込みをしない▽名前、住所、電話番号を教えない——などと注意を呼びかけている。