2007年10月14日(日) 11時26分
赤福本店で「お詫び」の張り紙と“記念撮影”(中日新聞)
【三重県】和菓子老舗の赤福(伊勢市)の製造日偽装表示発覚から一夜明けた13日、赤福本店がある伊勢神宮内宮前おはらい町には、いつもの週末と変わらない大勢の観光客が訪れた。製造・販売自粛で雨戸が閉まったままの本店前では、めったに見られない光景に多くの客が記念撮影していた。
名古屋市瑞穂区の事務員加山明子さん(28)は「報道で休業を知っていた。食べたかったのに残念」と「お詫(わ)び」の掲示をカメラに収めた。山口県平生町のケアマネジャー川崎知子さん(56)は「300年も続いている老舗なのに…。信頼がなくなる」とあきれ顔。一昨日から伊勢志摩を訪れている大分市の衛藤金司さん(61)は「お伊勢参りが目的だから偽装で伊勢に悪い印象を持つことはない。赤福にはきちんと出直してほしい」と注文を付けた。
本店南側にある薬局店主、山中俊三さん(66)は「人出はいつもの土日曜と変わらないが、すぐの再開は難しいでしょうね」と淡々と話した。
おかげ横丁ではこの日から、神宮の神嘗(かんなめ)祭に合わせた物産展「おかげの市」が始まり、親子連れなどが足を運んだ。地元特産物を販売する伊賀市平田の団体職員、西口克子さん(55)は「本店前がさびしいので心配したが客足はいい」と安堵(あんど)しながら「従業員や原材料の生産者が心配」と気遣った。
外宮に近いJR伊勢市駅近くではこの日、「伊勢おおまつり」が開幕。赤福は13、14日の2日間、共同ブースに参加する予定だったが取りやめた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071014-00000006-cnc-l24