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2007年10月09日(火) 03時08分

逢沢議員に700万円献金 融資焦げ付きの岡山の卸会社朝日新聞

 自民党の逢沢一郎衆院議員(岡山1区)の6政治団体が05〜06年、金融機関の融資四百数十億円の大半が回収不能になっている岡山市の紙製品卸会社「伊豫(いよ)商事」(破産手続き中)側から、計700万円の献金を受けていたことがわかった。同社役員らは巨額融資をめぐり、詐欺容疑などで岡山地検に逮捕されている。逢沢氏の事務所は献金の事実を認めたうえで、返還について「事件の成り行きをみて対応を決めたい」としている。

 政治資金収支報告書によると、献金していたのは、伊豫商事専務の大島敏昭容疑者(59)。同容疑者は05年、いずれも逢沢氏の親族が東京都内に所有するビルに事務所を置く「地域政策研究会」「地域農政研究会」「農業政策研究会」「東京逢友会」に各100万円、計400万円を献金。06年に「自由主義研究会」「東京逢友会」「瀬戸内政治経済懇談会」に各100万円、計300万円を献金していた。

 逢沢氏の事務所によると、同氏と大島容疑者は7、8年前に支持者を通じて知り合った。献金の意向を聞いた事務所が、伊豫商事の主な取引先だった全国農業協同組合連合会(JA全農)に同社の事業内容を確認。全農側が「間違いのない会社だ」と説明したため、6団体に献金してもらったという。

 大島容疑者は関連会社社長らと共謀。会社の納税証明書を偽造して金融機関に提示したとして、9月12日に逮捕。今月2日、偽造した債務保証書などを金融機関に示して35億円を詐取したなどとして再逮捕された。同容疑者は経理部門を担当していた。

 関係者によると、伊豫商事などは全農の債務保証書を偽造するなどし、みずほ銀行(東京)や三井住友銀行(同)などから少なくとも計四百数十億円の融資を受けていたが、大半は回収不能で、地検が使途などの解明を進めている。

 逢沢氏の事務所は「政治資金規正法で定められた上限(年150万円)を超えるため、複数の団体に分けて献金してもらった。事件については非常に困惑しているが、大島容疑者から依頼ごとを受けたことはない」と話している。

http://www.asahi.com/national/update/1009/OSK200710080026.html