犯罪被害者の支援の在り方などについて話し合うシンポジウムが8日、福島県郡山市で開かれ、山口県光市の母子殺害事件の遺族、本村洋さん(31)が「被害者に立ちはだかる社会ではなく、被害者を支える社会であってほしい」と訴えた。
7月に設立された民間の支援団体「ふくしま被害者支援センター」などが主催。本村さんは基調講演で、犯罪によって「被害者は精神的にも経済的にも行き詰まっている」と指摘。被害者支援のため自治体や医療機関などが情報を共有するネットワークづくりの必要性を強調した。
続くパネルディスカッションで、本村さんは支援センターについて、被害者からの相談で動きだすのではなく「積極的な支援も」と要望した。
傍聴に来ていた福島市の女性(45)は「犯罪に遭う可能性は誰にでもある。被害者のためにできることがあれば協力したい」と話した。