水俣病の原因企業チッソの排水にかつて汚染された八代海(熊本、鹿児島両県)沿岸出身者で、現在は東海地方に住む水俣病の未認定患者らが、新たな被害者団体「水俣病東海の会」を設立したことが8日、分かった。
同会は会員同士の情報共有を図りながら、現在の水俣病救済制度や、与党プロジェクトチームが進めている新たな救済策づくりの動きについて、国などに説明会を開くよう求めていく。東海地方ではこれらの現状を知る機会が少ないという。
同会によると、会員は熊本県水俣市や芦北町、鹿児島県長島町などの出身者で、愛知、岐阜、三重各県などに住む約30人。行政の責任を認めた2004年の関西水俣病訴訟最高裁判決以降に受け付けが始まった新保健手帳の申請者や交付者が中心で、行政に認定申請している人もいる。