政府の輸入米の入札情報を漏らした見返りにコメ輸入会社に海外視察旅行の代金を負担させたとして、大阪府警捜査2課と千葉県警は7日、収賄容疑で農水省元課長補佐森光潔容疑者(50)=兵庫県川西市=を逮捕。贈賄容疑で東京のコメ輸入会社「アンドレイ・ファーイースト」役員大本尚之容疑者(58)=東京都世田谷区=ら3人を逮捕した。
いずれも大筋で容疑を認めている。森光容疑者はこれまでの府警の事情聴取で「農水省の会議室で入札予定価格を漏らした」と話したという。
視察旅行の代金の支払いには同社名義の口座が使われており、捜査2課は会社ぐるみの犯行とみて経緯を調べる。
調べでは、森光容疑者は農水省食糧貿易課の課長補佐として米穀貿易を担当していた2005年8月、輸入米入札で政府のコメ買い取り価格などを漏らし、見返りに05年9月、米国への3泊5日の視察旅行に行った際の旅費約36万円を肩代わりさせた疑い。