大阪空港で松山発の全日空機が管制官に許可されたのとは別の滑走路に着陸したトラブルで、離陸のために同じ滑走路に進入しようとしていた宮崎行きの日航機に、間違いに気づいた後も管制官が待機を指示していなかったことが6日、分かった。
管制官は、指示と異なる滑走路に着陸しようとした全日空機にも、着陸のやり直しなどを指示していなかった。日航機が全日空機に気づいて滑走路に進入せずに待機したため、事故には至らなかった。
国土交通省大阪空港事務所は、日航機が滑走路手前の誘導路で待機していたので、管制官は安全が確保できると判断したとしている。
空港事務所によると、管制官はトラブル前、日航機に離陸のためA滑走路(長さ約1800メートル)に入るように指示。日航機は、A滑走路に着陸しようとする全日空機に気づき「A滑走路に入っていいのか」と確認を求めたが、全日空機が着陸直前だったため、管制官は応答しなかった。