1977年、中学1年の秋に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんが5日、43歳の誕生日を迎えた。本人が不在になって30回目。親友たちは今年もバースデーカードを用意し「ヨコ、早く帰っておいで」と再会の日を待っている。
「私の中で彼女はまだ13歳。時間が止まったままです」。小中学校で同級生だった真保恵美子さん(42)=千葉市=は、めぐみさんの当時の写真を今も持ち歩く。「いつもそばにいるような気がして、安らぐ」
76年9月、小学6年の2学期に父滋さん(74)の転勤で広島市から新潟市へ転入してきためぐみさんは、真保さんに「ヨコって呼んでね」と人懐っこく話し掛けた。
やはり転校生だった山田くに恵さん(42)=千葉県船橋市=を加えた3人は、同じ合唱部に所属し、交換日記で合作漫画を描く大の仲良しに。翌年にはそろって市立寄居中へ進み、クラスは別になったものの、同じバドミントン部に入った。
練習帰りの下校中、めぐみさんが突然姿を消したのはその年の11月15日。13歳の誕生会を3人で祝ってから、まだ1カ月しかたっていなかった。