「円天」と呼ばれる独自の通貨や高額の配当をうたい、5万人の会員から総額1000億円を集めていたとみられる「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京・新宿)の出資法違反事件で、元プロレスラーの坂口征二氏(65)=坂口道場代表=が道場のホームページにL&G社のバナー広告を、05年10月から約1年間掲載していたことが4日、分かった。
また、坂口道場のTシャツにL&G社のロゴを入れ、贈答用などで約100枚製作し、配布したこともあった。道場関係者は「付き合いの中で、相手側の誠意を感じて、こちらでしたこと。会員の勧誘などは行っていないし、金銭のやりとりもない」と否定している。
また、坂口氏が新日本プロレスの後輩プロレスラーの木村健悟氏(54)を波和二(かずつぎ)会長(74)に紹介していたことも関係者の話で分かった。木村氏は新日本プロレスを退社後、L&Gの関連会社「円天興行」の社長に就任したが、先月末に退社しているという。
関係者の話では、坂口氏は05年ごろ、L&Gの波会長と会合で知り合った。その後、坂口氏は波会長を新日本プロレスに紹介。波会長は06年1月4日の東京ドーム大会のチケット8000枚(1枚当たり約1250円、招待券を含む)を1000万円で購入した。
「円天」は購入したチケットを自社商品として扱い、1万5000円と書かれた金額部分には「天」の判子を押し「1万5000円天」に変更。大会直前に、L&Gの社員が東京・秋葉原などで購入したチケットを無料で配布。受け取った人の住所、氏名、年齢など個人情報と引き換えに、勧誘活動を行っていた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20071005-OHT1T00085.htm