2007年10月01日(月) 10時04分
「迷惑メールフィルター」ってどんな仕組みになってるの?(R25)
インターネット上を飛び交う電子メールの量は、いまや1日あたり約1000億通に達するといわれる。そして、そのうち400億通以上を占めるのが「スパム」などと呼ばれる迷惑メール群だ(米IDC調べ)。筆者のメールアドレスにも、昼夜を問わず“逆援助交際の謝礼お支払い”やら“全裸盆踊り大会のお知らせ”やら、ありえない件名のメールが毎日20通ほど届く。うっとうしいことこの上ないぜ。
こうしたスパムメールに対応すべく、多くのプロバイダーが採用しているのが、「迷惑メールフィルター」だ。これは、サーバーに届いた受信メールのなかから、スパムらしきメールを自動的に判別して隔離してくれるというもの。主にWebメールサービス(「Gmail」や「Yahoo!メール」が代表的)でよく使われており、その効果はかなり高いが、まれにフィルターの誤判定によって、普通のメールがスパムとして隔離されてしまうことがある。そこで気になるのが、一体、フィルターはどんな仕組みでスパムを判別しているのか? という点。具体的な方法はプロバイダーによって様々だが、主として次のような判定技術の組み合わせといわれている。
・RBLの参照による判定
スパム送信元として知られている差出人のIPアドレス(インターネットに接続されたコンピュータ1台1台に割り当てられる識別信号)は、「RBL(Realtime Black List)」と呼ばれる外部データベースに記録されている。プロバイダーはRBLを常時参照して、該当するアドレスからの受信メールをスパムと判定する。
・ブラックワードによる判定
メールの件名や本文に「スパム的なキーワード=ブラックワード」が含まれているかどうかを判定する。どんな言葉がブラックワードとみなされるかは、各プロバイダーの基準によって異なる。
・ベイジアンフィルターによる判定
Webメールサービスの受信トレイには「迷惑メールを報告」ボタンがあり、ユーザーはこれを使ってスパムの受信をサーバー側に報告できる。メール受信者が「スパムである」と判断した情報を収集し、その判断基準を分析することで、統計学的にスパムを判定する基準を学習していく。学習を続けることで、フィルターの精度は高まっていく。
などなど。