広島市南区の宇品公民館の男性館長(58)が、同公民館の利用申し込みをインターネット予約できるシステムを“悪用”、7か月間、架空の申込者ですべて埋め、ネットでの予約ができないようにしていたことがわかった。
館長は「ネット予約は早い人が優先されすぎ、常連さんが施設を使えなくなると思った」と話しており、窓口や電話での予約申し込みには自らの裁量で割り当てていたという。
市によると、8月に市民から「全然、ネット予約できない」などの苦情が寄せられた。館長に確認を求めたところ、館長が部下に命じ、5月から11月まで研修室や会議室など利用可能なすべての施設の午前・午後・夜間について、ネットで予約を入れ、申し込みできないようにしていたことがわかった。
昨春、同公民館の事業が、ネット予約した団体と日時が重なり、事業をずらしたことがあり、館長は「ネット申込者を排除しようと考えた」とし、謝罪しているという。
市は発覚後、ネット予約できるよう戻した。市人事課は「詳細を調査して処分を検討する」としている。