臨済宗南禅寺派大本山南禅寺(京都市左京区)の高僧を名乗る男が価値のない数珠や仏の絵を高齢者に売り歩いていることが16日、分かった。
南禅寺によると、男は「大本山南禅寺 教師」と書かれた名刺を見せながら、高齢者に言葉巧みに近づき「病気だ」「がんだ」と勝手に診断。絵画などを約1万〜2万円で売りつけた。男は40歳ぐらいで、徳の高い僧侶を装うため紫色の衣をまとっていた。名刺の電話番号や住所は正確だったが、名前などはでたらめだった。10人以上の被害者がいると見ている。
同寺では、今年4月に被害者からの申し出によりニセ僧侶の存在を確認。買った物の処分を依頼してくる人もおり、対応に苦慮している。
南禅寺は室町時代、後醍醐天皇が京都五山の最上位で別格扱いとした寺。今回の事態に、ホームぺージで「大本山南禅寺が、境内及び関連施設内または、宗派末寺以外の場所で物品を頒布することはありません」との文書を掲載。注意を呼びかけている。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070917-OHT1T00011.htm