大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で15日、宙づり式ジェットコースター「OROCHI(オロチ)」(全長約1200メートル、高さ約43メートル)が1周した後に停止せず、乗客約10人を乗せたままもう1周するトラブルのあったことがわかった。
乗客にけがはなかった。同園は運行を休止し、16日午後に点検する。同園では5月、ジェットコースター「風神雷神2」が脱線し、乗客20人が死傷する事故があり、8月10日に営業を再開したばかりだった。
同園によると、15日午後2時ごろ、周回した後に減速してホームに戻ったコースターが、停止しないまま再び走行を開始。2周目が終わるホームの直前で安全装置が働いて停止した。
1周目を終えた際、係員が安全ベルトを外すようにアナウンスしたため一部の乗客がいったんベルトをはずしたというが、座席には上半身を固定する「ハーネス」があり、転落する危険はなかったという。
同園は運転を取りやめ、無人の状態で約15回にわたり走行を繰り返したが、異常はなかったという。
オロチは1996年に営業開始。コースターが時速約90キロのスピードで上下左右にうねりながら疾走し、同園でも最も人気が高いアトラクションだが、これまでにトラブルはなかった。福井忠男専務は「二重三重に点検してきたが、このような不具合が生じて遺憾。原因究明を急ぎたい」と話している。