福岡県鞍手町の町立病院の男子職員用トイレで、TOTO(本社・北九州市)製の温水洗浄便座「ウォシュレット」1台が全焼していたことがわかった。直方署は、放火などの事件性はなく、内部発火とみている。便座を回収した同社は近く経済産業省に報告するとともに、原因を調べる。同じ便座は全国で約70万台出荷されたが、他に発火などのトラブルは確認されていないという。
焼けたTOTO製の便座=福岡県鞍手町立病院提供
病院などによると、8日午後11時ごろ、男性外科医が全焼した便座を見つけた。洗浄水を噴射するノズルが収納された付近が特に激しく焼けていたという。個室内や天井はすすで真っ黒だったが、延焼は免れ、けが人もいなかった。便座は03年11月に設置された。
同社は今年4月、ウォシュレットの水温などを調節する制御装置から発火する事故があったとして、99年3月〜01年12月に製造した「Zシリーズ」の一部、計18万台の無償点検・修理を発表したばかり。今回焼けたのは別のタイプで、01年11月〜06年1月に出荷した「TCF6021」。
同社広報部は「4月に発表した発火事故のタイプとは部品が違い、同じ原因とは考えにくい。製品が原因の発火でここまで焼失した例はなく、外的要因も含めて原因を調べる」と説明した。
http://www.asahi.com/national/update/0912/SEB200709120002.html