秋田県由利本荘市で119番通報で出動した救急車が行き先を間違い、到着が約10分遅れたケースがあったことがわかった。患者は病院に搬送されたが、間もなく死亡した。
同市消防本部などによると、2日午前1時ごろ、由利本荘市内の特別養護老人ホームから、入所者の女性(88)の様子がおかしいと通報があった。
管轄する分署の救急車が指令を受けて出動したが、同じ管内の名前の似た別の施設と行き先を勘違いしたという。ホームから「救急車が近づいてきたのに遠ざかってしまった」と再び連絡があったことなどから、途中で間違いに気づいた。
分署からホームまでは本来約5分で着く距離だったが、約15分かかった。救急車が到着した時、女性は心肺停止状態で、間もなく病院で死亡した。
市消防本部は3日、ホームに謝罪した。打矢洋介次長は「出動先の確認を徹底するなど再発防止に努めたい」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0908/TKY200709080265.html