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2007年09月04日(火) 20時33分

「影響の大きさ考え決断」 辞職の小林前議員産経新聞

 7月の参議院選挙で神奈川選挙区で当選し、出納責任者らが公職選挙法違反(日当買収)の罪で起訴された自民党の小林温(ゆたか)前参議院議員(43)が4日、議員辞職した。小林氏は同日、神奈川県庁で記者会見し、憔悴(しょうすい)した表情で辞職にいたった経緯を説明した。

 会見での発言は次の通り。

               ◇

 このたび、先の参議院議員選挙で自陣営から公職選挙法違反で2人の起訴者を出した責任を重く受け止め、参議院議員の職を辞することといたしました。本日、参議院議長あての辞職願を提出し、午後4時前に受理されたことをご報告申し上げます。

 特に、89万人を超える県民の皆様に貴重な1票をたまわりながら、その重責を全うできないということについて深くおわび申し上げたいと思います。

 選挙戦においては、法令の順守を当然心がけておりました。選挙事務員として選管に届け出た者に対しては報酬を支払うことができますが、今回は選管に届け出た選挙事務員の中にビラ配りをしたものがいるということで、立件をされたと聞いております。

 選挙の際は事務所で作られた日程をこなすのが精いっぱいで、選挙の具体的なことについては候補者としてはまったく気を配れないのが実態でございます。しかし私を親身に応援してくれた方にご迷惑を生じせしめたことについては、私の不徳の致すところで、おわび申し上げます。

               ◇

 今回、3人が逮捕され、そのうち2人が起訴されました。1人は私の秘書で、出納責任者をしていたもので、もう1人は自民党神奈川県連の職員でございます。

 いずれも人一倍に仕事熱心で私のためにがんばっていただいた方であり、大切な方々です。私の選挙を手伝ったばかりに、このようなことになってしまったことについては、何とおわびしていいのか言葉も見つかりません。

 私は報道以上のことは知る立場にございませんので詳しいことは申し上げられませんが、出納責任者として届け出ていた私の秘書は当初より起訴事実を一貫して否認しております。

 秘書は選挙事務所で主に経理をしておりました。外に出て選挙運動をする機会はなかったと思います。街頭で届け出た事務員がどのような業務に従事をしているかについては具体的に知りうる立場になかったのではないかと思います。

 この秘書は実に有能な人であり、かつ誠実そのものの人で、秘書の言葉を信じて、裁判を見守っていきたいと思います。

               ◇

 私がこのタイミングで議員辞職を決意するにあたっての背景は、自民党神奈川県連をはじめとしたさまざまな自民党の幹部、新たに成立した安倍新内閣、10日から始まる論戦を控えている参議院自民党に対する影響の大きさを感じた結果でもあります。

 裁判の結果を待つことによって仮に補欠選挙をする事態になれば、その間の停滞を招くことになります。政権の枠組みを考えた上においても現時点での辞職を自らした方がよいと判断を私自身いたしました。

 改めまして先の選挙で私に票を投じていただきました有権者の皆様のご期待に添うことができず、こういう形になったことに深くおわびを申し上げます。

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