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2007年08月28日(火) 10時41分

ネットカフェ難民2700人 厚労省調査産経新聞

 住居がなくインターネットカフェなどで寝泊まりしている人が全国で約5400人いると推計されることが28日、厚生労働省が実施した調査で分かった。このうち半数の約2700人が、日雇い労働など非正規労働で生計を日々立てている、いわゆる「ネットカフェ難民」とみられるという。全国的なネットカフェ難民の実態調査は初めてで、厚労省は今後の具体的な支援策を検討することにしている。
 調査は今年6〜7月に実施。24時間営業する全国のインターネットカフェや漫画喫茶など1173店と、抽出したオールナイト利用者1664人に生活実態を調査した。
 店舗調査の結果、夜から朝までオールナイトで利用する人は1日あたり約6万900人と推計。多くが「パソコンなどを利用するため」(52・8%)や「夜遅くなり帰宅がおっくう」(27・8%)だったが、「住居がなく寝泊まりのため」が7・8%いた。
 オールナイトの利用者に利用頻度を聞いたところ、「週5日以上」が17・8%、「週3〜4日」が20・1%だった。これらから、週の半分以上を常連的にネットカフェなどで過ごしている住居喪失者が約5400人いると推計した。
 住居喪失者の雇用形態別の内訳は、アルバイトなど短期直用労働者が約1200人、日雇い労働など1カ月以内の短期派遣労働者が約600人で、長期を含めた非正規雇用の労働者は計約2700人。正社員として勤務する正規雇用労働者も約300人と推計された。また、失業中が約1300人、仕事を探していない無業者も約900人と推計した。
 厚労省職業安定局は「住居のない不安定就労者の数が、多いか少ないか、意見は分かれるところ。しかし、就職していないために住居を持てず、住所がないために就職できないという悪循環があるのは確かで、これを絶つための支援を行っていく必要がある」と話している。

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