2007年08月25日(土) 00時20分
“死体なき殺人”、山中で遺体発見 29歳男性と判明(産経新聞)
東京都板橋区高島平のマンション一室からスーツケースに入った遺体が運び出された事件で、警視庁捜査1課と高島平署は24日、覚醒(かくせい)剤取締法違反容疑などで逮捕された男の供述に基づき、群馬県吉井町の山中を捜索、スーツケースの中から死体を発見した。死体遺棄容疑で、男ら4人を逮捕。男は「頼まれてスーツケースを車で運び、山に捨てた」と供述。捜査1課は、死体は不動産経営の富田威裕さん(29)と特定した。
供述したのは、新宿署に7月に公務執行妨害の現行犯で逮捕され、その後、覚醒剤取締法違反罪で起訴された江戸川区の職業不詳、須和名聡容疑者(32)。遺体が運び出された部屋の借り主で所在不明となっている大久保憲義さん(29)と一緒の振り込め詐欺グループの一員とみられ、捜査1課は大久保さんの行方やスーツケースの遺体の人物について事情を知っているとみて追及していた。
須和名容疑者は最近になってスーツケースを捨てたことを認め、24日午前から群馬県内の現場に案内させ、山中の土の中からスーツケースを発見した。
調べでは、スーツケースは今年6月6日未明、大久保さんが借り主となっているマンションから台車に乗せて運び出された。スーツケースには人の血液が混ざった腐敗汁が染みつき、室内などからも腐敗汁が検出された。捜査1課は遺体が詰められていたとして、死体遺棄容疑で捜査。3人組の男がスーツケースを運んでいるのをマンションの住人が目撃しており、捜査1課は大久保さんの所在確認を進めるとともに、もう1人の男(41)の逮捕状を取り、行方を追っている。
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