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2007年08月23日(木) 21時22分

製造後30年超の扇風機、使用中止を呼びかけ 三洋電機朝日新聞

 三洋電機の佐野精一郎社長は23日、記者会見を開き、製造後、30年以上経過した同社製の扇風機について、老朽化でモーター部分などから出火する可能性があるため使用を中止してほしいと呼びかけた。今月20日、東京都足立区の80代の夫婦が死亡した火災事故の火元が、70年に同社が製造した扇風機だったことを23日、確認したという。

事故を起こしたものと同型の扇風機=三洋電機提供

 出火したのは同社製扇風機「EF—6EZ」。同時期に製造した扇風機は670万台あり、現在でも6000〜7000台が使用されているとみられる。こうした同社の扇風機の発煙・出火事故は00年以降で24件あり、死者の出た今回の火事のほか、2件は使用者がやけどなどのけがをした。

 同社は専門窓口を設けて相談に対応し、廃棄して使用しないよう呼びかける。当時、三洋は、新日本電気(現NEC)やゼネラル(現富士通ゼネラル)ブランドの扇風機も手がけていたため、あわせて相談に応じる。ただ今回は無償修理などの対応は考えていないという。連絡先は(0120・34・0979)。

 業界団体の日本電機工業会も、古い扇風機について「回転時に異常な音がする」「モーター部分が異常に熱いか焦げ臭いにおいがする」などの異状があれば使用を中止するよう呼びかけている。

http://www.asahi.com/national/update/0823/OSK200708230109.html