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2007年08月22日(水) 14時23分

「対アル・カーイダ戦略作らず」CIA監査報告を機密解除読売新聞

 【ワシントン=貞広貴志】米中央情報局(CIA)は21日、CIAが2001年の同時テロ発生前に「十分な予算や労力を国際テロ組織アル・カーイダ対策に割かなかった」とする、2005年にまとめられた内部監査報告の要旨を機密解除し公表した。

 報告は、テロ発生当時に長官職にあったジョージ・テネット氏を「アル・カーイダに対する広範な戦略を作らず、究極の責任を負う」と糾弾し、懲戒処分まで勧告していた。

 ただ、後任のポーター・ゴス前長官は勧告を拒否。テネット氏も公表を受けて21日、「報告は完全な間違い」とする声明を出した。

 報告は、〈1〉CIAは1998年にアル・カーイダの徹底掃滅を宣言したのに、テロ対策予算を別の使途に振り向けた〈2〉同時テロ前にアル・カーイダについての包括的な分析報告すらなかった、などと、テロ対策のずさんな実態を指摘した。

 報告書はこれまで機密扱いだったが、民主党主導の議会が今月成立させた、情報機関改革に関する「9・11委員会」勧告の完全実施を求める法律の情報開示条項に沿って要旨が機密解除された。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070822it02.htm?from=top