チョコレート菓子「白い恋人」の賞味期限の改ざんなどが発覚した石屋製菓(札幌市)の石水勲社長と島田俊平顧問は22日午前、札幌市内で記者会見し、「白い恋人」のほか、ミルフィーユ菓子「美冬」などさらに5品目でも、包装紙の賞味期限を付け替え、賞味期限を最長で約2か月延長していたことを明らかにした。
21日夜まで行った社内調査の結果、判明した。引責辞任を表明している石水社長は「とても残念な結果となり、申し訳ない」と陳謝した。
石屋製菓は、品質上は健康への影響はないと説明している。
ほかに判明したのは「マイスタークッキー」「コーティングチョコレート」「オレンジコンフィ」「鳴子パイ」。2006年5月ごろから今年6月にかけて、「美冬」「マイスタークッキー」は販売前の在庫段階で賞味期限を延長し、残りの商品は、返品分の一部で賞味期限を改ざんしていた。「白い恋人」の改ざんと同様、伊藤道行・取締役統括部長が日付の付け替えを認めたという。
札幌市保健所の柏原守・食品指導課長は「『白い恋人』とやっていることは同じで、賞味期限に対する信頼が揺らぐ。消費者の観点からすれば不適切だ」と指摘した。
23日の取締役会後に社長に就任する島田顧問は記者会見で、一連の改ざんが行われた原因を明らかにして再発防止策を確立するため、第三者の有識者で構成する「コンプライアンス(法令順守)確立委員会」を、取締役会後に正式発足させる意向を表明した。品質管理体制の再構築を図るまでは生産を再開しない方針だ。