警視庁立川署地域課の友野秀和巡査長(40)による無理心中とみられる事件で、友野巡査長は、拳銃で射殺した飲食店従業員の佐藤陽子さん(32)が勤めていた飲食店に、常連客として頻繁に訪れていたことがわかった。
友野巡査長によく似た男性が最近、佐藤さんの住むアパートを見張るような姿が目撃されており、同庁捜査1課は捜査本部を設置して、事件に至った動機や背景の解明を急いでいる。
友野巡査長の複数の同僚によると、佐藤さんが勤務していたのはJR立川駅近くの飲食店で、同署の署員の間で「気軽に行ける店」として知られていた。友野巡査長は同僚と立ち寄るうちに、佐藤さんと知り合ったとみられる。店には1人で訪れることもあり、同僚や部下の間では、友野巡査長が通い詰めているとうわさになっていた。
また、パトロールに出掛けたまま決められた時間内に戻らないことも多く、「勤務中に抜け出して、女性のところに行っているのではないか」との話が広がっていた。
佐藤さんは最近、店側に「やめたい」と漏らしており、今月15日に最後に出勤した時は、友野巡査長も店に顔を出していたという。
一方、佐藤さんの自宅アパートの周辺では先月上旬ごろから、友野巡査長によく似た男性が、アパートをのぞき込むようにしている姿が目撃されていた。捜査1課は、2人の間で何らかのトラブルが起きていた可能性もあるとみている。
友野巡査長は佐藤さんを射殺した後、自殺したとみられ、右手の近くに落ちていた拳銃には、5発装てんされている弾のうち1発しか残っていなかった。佐藤さんは腹と胸の計2か所を撃たれ、友野巡査長は自分の左胸を1発撃っていることから、同課で、残る1発の行方を捜している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070822i401.htm?from=main4