「お帰りなさいませ、ご主人さま」。和歌山県民文化会館(和歌山市)で営業する喫茶店が、東京・秋葉原などで人気の「メードカフェ」を月に1回開店する準備を進めたが、会館を所有する県側の中止要請に遭い、オープン直前の20日、断念した。「メードカフェもカルチャーのひとつ」と主張していた業者は、和歌山市内の別の飲食店に会場を変えて営業する予定だという。
月1回の「メードカフェ」営業計画に待ったがかかった県民文化会館の喫茶店=和歌山市小松原通1丁目でメードカフェの店名は「ピュア・スイート」で、会館2階で計画された。メードはコスプレイベントを手がける同市の愛好家団体から数人の派遣を受け、「萌えコーヒー」(550円)、「メイドのラヴラヴホットケーキ」(580円)など、通常より料金をやや割高にしたメニューも決まっていた。26日オープンの予定で、インターネットやチラシなどで7月から宣伝を始めていた。
喫茶店にあったチラシで計画を知った県側が8月中旬、「会館利用者の利便性を図るという本来の使用目的から逸脱する」などとして、業者側に中止を申し入れた。
喫茶店の経営会社役員は「県施設を利用することに反発もあり、喫茶店ではスペース的にも難しいと判断した」と言う。
http://www.asahi.com/national/update/0821/OSK200708210005.html