人材派遣業を名乗り、中学生ら18歳未満の少女らをホステスとして飲食店で働かせていたとして、福岡県警は17日、同県久留米市の元暴力団組員(20)(当時19歳)と、福岡市西区拾六町団地、塗装業入江清容疑者(59)を児童福祉法違反容疑で逮捕した、と発表した。
元組員は「元手がいらず、手っ取り早く金になると思ってやった」と供述しており、県警は、中学生3人と高校生6人を含む15〜17歳の少女十数人を飲食店に派遣していたとみている。
福岡県では4月にも、女子中学生15人をホステスとして飲食店に派遣したとして、暴力団幹部らが県警に逮捕されている。
調べによると、元組員は今年1月、福岡市西区と前原市の少女2人(いずれも当時中学3年、15歳)を西区のラウンジやスナックに派遣し、接客させた疑い。入江容疑者は4月、当時16歳の無職少女を福岡市早良区の飲食店に派遣した疑い。
元組員は昨年12月ごろ、小遣い稼ぎのためホステス派遣業を計画し、友人の父親だった入江容疑者を誘ったという。
元組員は友人に「ホステスになる女の子を集めろ」と命じ、友人の知り合いの女子中学生を採用。この中学生が同級生らに声をかけ、十数人が働くようになった。少女たちの勤務時間は午後9時〜午前2時で、時給は1500〜1000円。店側はさらに、元組員らに派遣手数料として少女1人あたり1日2000〜1000円を支払っていた。
元組員は「16歳から飲食店で働いていいと思った。15歳がいるとは知らなかった」と供述。入江容疑者は「派遣業はしたが、18歳未満とは知らなかった」と容疑を否認している。