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2007年08月15日(水) 00時00分

ボット(ぼっと)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 ボットとは、本来は決められた処理を自動的に実行するソフトウェアのことを言います。しかし、最近ではマルウェアの一種であるインターネットボットのことを指すことが多いようですワン。

 これに感染すると、悪意あるユーザーに自分のコンピューターを支配されてしまいます。

 ボットに感染するのは、ウイルスメールの添付ファイルを開いてしまったときや、ウイルスを埋め込んだサイトを閲覧してしまったときなど。ほかにもOSのセキュリティーホールを突いてボットが送り込まれたり、ファイル交換ソフトでダウンロードしたファイルから感染する、なんてこともあります。

 感染してしまった場合に何が起こるかというと……とりあえず、目立った変化はありません。大事なファイルが消えるとか、何かメッセージが表示されたりすることもないので、気づきにくいのです。が、コンピューターはすでに悪意あるユーザーが用意した指令伝達用のネットワークに勝手に接続しており、命令を待っています。

 そして指示が出ると悪さを始めます。代表的な悪さはスパムメールを大量に送信したり、特定のサイトにアクセスして負荷をかけてダウンさせる攻撃を行ったりというもの。本来は指令を出した人間がやっていることなのですが、攻撃やスパムを受けた人には、感染したコンピューターの持ち主が悪さをしているように見えるのです。タチが悪いですなあ。

 ボットの感染を防ぐには、コンピューターのOSは常に最新の状態にしておく、怪しいサイトは見に行かない、などがありますが、できればウイルス対策ソフトを利用すると良いと思います。ワンワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20070815nt0e.htm