アイリスオーヤマ(仙台市)が製造した蓄圧式噴霧器で、使用中に部品が壊れて指をけがするケースが98年以降7件あったことがわかった。また、同社のシュレッダーで01年以降、電源コードが焦げる事故が相次ぎ、今年になって2人が指にやけどをした。同社は今年5月に経済産業省に報告。同省の指導を受ける形で31日から部品の無償交換に乗り出す。
同社や関係者の説明によると、噴霧器は、アルミ製シャフトの先についている樹脂製ハンドルを上下に動かしてタンクに圧力を加え、農薬などを噴霧する。これらの部品が壊れる事故が計26件起き、うち7件ではハンドルを握って使用中、シャフトが突き抜けてきて指を骨折したり縫ったりした。
また、シュレッダーでは本体後ろについた電源コードの被覆が破れ、ショートして焦げる例が計22件あった。壁に密着させて置いたり、コードがねじれたりして圧迫されたとみられる。
無償交換対象は噴霧器が90〜03年に製造した21機種約214万台、シュレッダーは96〜05年製造の13機種約74万台。
同社は今年5月以降、同省などに一連の事故を報告したが、それまで部品の無償交換は行わず、新聞社告などによる一般消費者への呼びかけもしてこなかった。同社は「社内基準では部品の無償交換の対象に該当しなかった。噴霧器は社内の強度テストで問題ないと判断していた」などと説明している。
http://www.asahi.com/national/update/0730/TKY200707300376.html