「放射能漏れ」の一報が柏崎市役所に入ったのは16日午後8時半ごろ。東京電力は同日午後6時20分ごろには放射能漏れを確認していたとされ、地元に連絡が入るまで2時間以上かかった。午後0時50分に最初に水漏れを確認してからは8時間近くもたっていた。
新潟県庁では、午後10時20分から泉田裕彦知事が急きょ会見。「そもそも午前中、原発から煙がでている状況で、放射能が中で封じ込められずに、海中に出されたことは、非常に遺憾だ。県技術委員会の評価を聞いてからできるだけ早く対応を決めたい」と語った。
経済産業省では午後10時前から、甘利経産相が出席して非常対策本部の会議を開き、柏崎刈羽原発で放射性物質を含んだ水が漏れていた件も報告された。その後、記者会見した同省原子力安全・保安院の幹部は放射能漏れについて、「調査中なので、いましばらく時間がほしい」と繰り返した。
「『東京電力からは漏れた量は微量』と報告を受けているが、我々としてもしっかり事実を確認してから話したい」と述べた。
国の原子力機関で約30年働いていた男性は、「環境に悪影響を及ぼすほど危険ではないのだろうが、本当に安全といいきれるのだろうか。今回は明らかにされたが、これまでもきちんと発表してきたのかどうかが疑問だ」と話していた。
http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY200707160482.html