関西で英会話学校を運営する「ABCランゲージスクール」(本社・大阪市、中村功社長)が6月下旬に突然休校し、受講生への受講料返還や講師の給与支払いが滞っている。受講生らは16日に大阪市内で集会を開き、「経営が行き詰まっていたのに新規契約を結んだ」などとして、中村社長を刑事告訴する準備に入ることを決めた。
関係者によると、同社は04年以降、大阪の梅田と難波、神戸、京都に教室を置き、受講生は約1000人いる。講師は約100人。「50分1990円の低価格で外国人講師のマンツーマンレッスンを受けられる」というふれこみで受講生を集めていたが、先月下旬、梅田校などに休校を知らせる紙を張りだした。
契約時に数万〜二十数万円を支払った受講生は被害者の会を結成し、16日の集会には社員も含め計約130人が参加した。会の代表者が、同社が破産を申し立てる方針であることを説明。休校直前に受講料を納めて一度もレッスンを受けていない5人を中心に、詐欺の疑いで告訴する準備を進めることを決めた。
中村社長は今月2日、朝日新聞記者の取材に「(英会話学校大手の)NOVAに対する行政処分翌日から、新規申し込みが大きく減った。受講料返還と給与が支払えるよう努力している」と話し、約2800万円の負債があることを明らかにしていた。
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