18歳未満の少女をホステスとして雇っていたとして福岡県警に児童福祉法違反容疑で逮捕された暴力団幹部らが人材派遣会社を名乗り、13〜15歳の中学生15人を福岡県久留米市や福岡市の飲食店に派遣して働かせていたことが分かった。
いずれも暴力団幹部の自宅兼事務所に顔写真付きでホステスとして登録されていた。
福岡県春日市の指定暴力団道仁会系組幹部、大神有一郎被告(44)と、妻の絵里奈被告(30)(いずれも児童福祉法違反で公判中)で、当時中学3年だった女子生徒2人をホステスとして派遣した疑いで4月に逮捕された。
調べによると、15人は福岡市や近郊の公立中学生で、2005年夏ごろから今年3月にかけて、いずれもホステスが客の隣に座るラウンジ式の飲食店に派遣されていた。時給は2500〜2000円だった。
県警が押収した約120人分の履歴書に記載されている年齢は全員18歳以上だったが、中学生15人を含む約30人が18歳未満で、年齢を偽って生年月日を書き込むように指示されていたという。
大神被告らは4年前にホステス派遣を始め、軌道に乗るに従って18歳未満の少女も使うようになった。週末には店側から派遣要請が殺到し、大神被告は「人数を確保するため、中学生らも使わざるを得なくなった」と供述している。派遣ホステスが辞めたり休んだりする時は、必ず代わりを紹介するよう強要。このため、ホステスが友人や後輩、メール友達らに声をかけるうち、中学生にまで連鎖的に広がったという。