2007年07月13日(金) 11時00分
元組長の殺人上申:家族ら求刑 保険金目的で見殺し 弁護側は情状酌量求める /茨城(毎日新聞)
元暴力団組長の後藤良次被告(48)=殺人罪で起訴=が県警に上申書を提出して発覚した阿見町廻戸のカーテン店経営、栗山裕さん(当時67歳)殺害事件の水戸地裁(河村潤治裁判長)公判で、検察側は殺人と詐欺罪に問われた栗山さんの家族3人に懲役16〜18年を求刑した。論告で、栗山さんが多額の借金で3人を窮地に追い込んだことを認めながらも「家族に殺害されるだけの理由とは言えない」とし「犯行を中止する機会もあったのに、保険金を得る目的で見殺しにした」と指摘した。
求刑は栗山さんの妻澄江被告(75)が懲役16年▽長女久美子被告(50)懲役16年▽長女の夫光明被告(52)懲役18年。
検察側は、光明被告について、殺害実行者らと直接交渉し、保険金分配のやり取りをするなど「主導的な役割を果たした」としてより厳しい処罰を求めた。
一方、弁護側は「一家離散の危機を避けるためには保険金以外手段がないと、精神的に極限状態に追い詰められ、通常の判断能力を失っていた」と述べ、情状酌量を求めた。【山崎理絵】
7月13日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070713-00000025-mailo-l08