2007年07月11日(水) 21時56分
ミート社の告発放置、真相不明で調査打ち切り(産経新聞)
 北海道のミートホープ食肉偽装事件をめぐり、告発に基づく調査依頼の文書を「渡した」とする農林水産省と「受け取っていない」とする北海道の調査結果が食い違っている問題で、両者は11日、札幌市内で協議を行い、「事実を客観的に確認できる資料がなく、これ以上の調査は困難との認識で一致した」と調査打ち切りを決めた。
 真相不明のまま、ミスを両者でもみ消すかのような灰色決着に批判が集まりそうだ。
 協議では互いの検証結果を報告。道庁に文書を渡したという農水省北海道農政事務所の職員、渡されたという道庁側担当課の管理職も同席したが、互いに聴取はせず、調査打ち切りに関しても異論は出なかった。
 協議後に行われた記者会見で、農水省の貝谷伸審議官は「新たな資料がないか調べたが、これ以上の調査は難しい。こういう状況を招いたことを反省し、おわびしたい」と話した。
 ミート社をめぐっては昨年、農水省北海道農政事務所と道にそれぞれ告発が相次ぎ、2月に受けた告発を農水側は「昨年3月24日に担当者が道庁で文書を手渡した」と主張。道側は「受け取っていない」とし、6日にそれぞれ発表した検証結果は互いに確認も行わず、平行線のままだった。
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