静岡新聞社(本社・静岡市駿河区)の論説委員が執筆した朝刊1面コラムで、出典を明示しないままインターネットの百科事典「ウィキペディア」の記述を引用していたことが5日、わかった。
同社は、同日付の朝刊におわび記事を掲載した。
同社によると、問題の記事は6月29日に掲載されたコラム「大自在」で、28日に亡くなった宮沢喜一元首相を悼む内容。2か所の記述で、ウィキペディアを参考にしたが、引用の出典を明示しなかった。読者から文章が酷似しているという指摘があり、論説委員は「このエピソードが広く知られていると思い込んだ」と引用の事実を認めた。
同社は、論説委員をコラムの担当から外した。過去の記事についても不適切な引用がないかを調査した上で、「適正に処分する」としている。