社会保険庁は4日、国民年金の納付記録を記した被保険者名簿の市町村での保管状況を、総務省の「年金記録問題検証委員会」の第3回会合で報告した。
1725市町村で名簿が残っていたが、139市町村では廃棄されていた。
社保庁のコンピューターの記録の元となった名簿がなければ、正しい記録を確認する手段がなくなる恐れがある。
政府は、コンピューター上の記録が正しく登録されているか調べるため、名簿などの手書き記録との照合作業を進めるとしているが、市町村の名簿がなければ、作業に支障が出る可能性もある。該当者不明の年金記録約5000万件のうち、国民年金分は約1130万件となっている。
名簿は、国民年金の収納業務が02年度に市町村から社保庁に移管されてからは、市町村に保管義務はない。また、社保庁は当初、廃棄した市町村を191としていたが、その後の調査で139とわかった。
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