岐阜県関市の関信用金庫の元理事が顧客に架空の投資話を持ちかけ、預金1000万円などをだまし取ったとして、県警捜査2課と関署は4日、愛知県岩倉市稲荷町羽根、元同信金常勤理事の玉田高志容疑者(59)を詐欺の疑いで逮捕した。
県警は、玉田容疑者がほかにも7人の顧客から約2億1000万円をだまし取っていたとみて、追及する。
調べによると、玉田容疑者は昨年12月26日、関市の同信金山王通支店で、同市内の70歳代の男性に、架空の投資話をもちかけ、普通預金通帳1通と払い戻し請求書1枚を預かり、窓口で1000万円を不正に払い戻し、だまし取った疑い。
玉田容疑者は「競馬や生活費に使った」と容疑を認めている。窓口の職員には「顧客が土地を購入する手付金。本人は忙しくて来れないので、代わりに引き出す」とうそをついていた。
関信金は今年1月、玉田容疑者が1987年から昨年12月までの19年間で、顧客から総額7億9500万円をだまし取っていたと発表。時効成立分などを除いて4月に刑事告発した。