北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」の牛肉偽装事件で、北海道警は週内にも、ミート社の工場などで従業員らを立ち会わせ、実際に偽装ミンチなどを作る大規模な検証を行う方針を固めた。
捜索で押収した資料を基に偽装作業を再現し、田中稔社長(68)らの立件に向けた捜査を進める。
検証を行うのは、ミート社の工場のほか、偽装ミンチを使ってコロッケを作っていた「北海道加ト吉」(赤平市)の工場。道警はすでに、ミート社本社や関係先を不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で捜索。元社員らの自宅や転職先など、直接の容疑がかからない場所にも捜索範囲を広げ、偽装ミンチを作った際の「投入原料日報」などを押収している。
道警は従業員の話やこれらの日報などを基に、偽装ミンチを作り、牛肉偽装の工程の解明を進める。
ミート社を巡っては牛ミンチに豚や羊、鶏肉などを混入させていたほか、水やパンなどを入れて増量していた疑いも浮上している。