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2007年06月29日(金) 00時00分

気になる読売新聞

 政治家の事務所費問題、北朝鮮の核を巡る協議、将来年金はもらえるのか、明日は雨が降るのか——など、世の中には「気になる」問題がひしめいています。

 この「気になる」という言葉、英訳の仕方は多岐にわたります。例えば上の事務所費問題ひとつを取っても、話す人の立場によって表現方法が違ってくるかも知れません。

 この問題については、5万円以上の支出については領収書添付を義務付けるなどとする政治資金規正法改正案が国会に提出されていますが、有権者の中には「一度に5万円未満の支出しかしてないふりをする政治家が何人出てくるか気になるところだ」という人もいるでしょう。

 これを英語にすると、I’m curious about how many politicians will pretend not to have spent ¥50,000 or more at a time.などとなります。

 一方、自分の資金管理団体が議員会館内の事務室を「主たる事務所」としながら、政治資金収支報告書に多額の事務所費を計上してしまった政治家は「選挙の時の有権者の反応が気になる(I get nervous thinking about how the voters will react at the time of the election.)」でしょう。

 一方、「首相は、同改正案の成立が参院選の結果にどれだけの効果があるかが気になっている(The primeminister wants to know how effectively the passing of the revision bill will work on the result of the House of Councilors election.)」かもしれません。

 北朝鮮の核問題では、マカオに凍結されていた資金がようやく北朝鮮の手に渡りましたが、「北朝鮮が次にどんな口実を使って6か国協議の進展のじゃまをするか気になる」(I’m concerned about what kind of pretext North Korea will use next to try to hinder the six‐party talks.)という外交関係者も多いでしょう。

 また、高齢者ならずとも年金保険料をちゃんと払っている人たちは、「私の支払い記録がコンピューターに正確に入力されているか気になる(I wonder if my pension premium payments have been correctly recorded in the government’s computer.)」のではないでしょうか。

 四国では取水制限が相次いでいるようです。梅雨入り宣言直後に晴天が続いた東京でもようやく雨が降り始めましたが、ダムの貯水率が気になる今日このごろです。

 (塚原真美記者)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/learning/english/20070629us01.htm