東京都は29日、「フィブロ製薬」(足立区)が中国から輸入した家庭用練り歯磨きから、毒性のあるジエチレングリコール(DEG)が検出されたと発表した。
これまでにDEGが検出された練り歯磨きは、宿泊施設用などの使い捨て製品で、市販の家庭用製品からの検出は初めて。同社は製品の自主回収を始めた。厚生労働省の調査で、DEGが検出された中国産練り歯磨きは、これで計13製品に上ることがわかった。
都によると、「三七歯磨」(125グラム入り)に、最大0・1%のDEGが含まれていた。2003年2月〜06年7月、計約1万3400本が輸入され、関西、中京地方のドラッグストアなどで販売された。
同省によると、DEGが検出されたのは、8都府県にある10社の計13製品。宿泊施設で使われる業務用が11製品のほか、広島県の業者が輸入した100円ショップ向けの使い捨て歯磨きと、フィブロ製薬の家庭用があった。
DEGは大量に摂取すると腎機能障害などを起こす危険性があるが、練り歯磨きへの混入はいずれも微量で、健康被害の報告はないという。