「イオン効果で、置くだけでピカピカになる」などと、防カビ効果をうたった浴室用や台所用の洗面器を製造・販売していた13社に対し、公正取引委員会は29日、表示された効果に具体的な根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして排除命令を出した。
命令を受けたのは、製造・販売元が三恵精機(埼玉)、藤田金属(大阪)、ナルプラ(栃木)の3社。04年2月以降に約14億5000万円の売り上げがあったという。3社の製品を売った高島屋(大阪)やベルーナ(埼玉)など通信販売業者10社も処分を受けた。
商品名はそれぞれ「カビストップ洗面器」「びっくり湯桶(ゆおけ)」「イオンパワーのおけ」などで、いずれも、商品の外箱や販売会社のホームページ上で、おけにくんだ水をかけたり、おけ自体を置いておくだけで、銀イオンや亜鉛イオンの効果により、カビや細菌の発生を抑えることができるなどと表示していた。
公取委が13社から提出された資料を調べたところ、効果を裏付ける具体的な根拠はなかったという。高島屋は「チェック態勢の強化をはかりたい」とコメントしている。