岩手県山田町の船越湾漁業協同組合が福島県内に出荷したフグから、毒を含む内臓などの除去が不十分なものが見つかったとして、岩手県宮古保健所は29日、出荷分のフグの回収を命じた。福島、山形、群馬、岩手各県に出荷され、6月中に出された量だけでも781キロにのぼるとみられる。今のところ、健康被害などの苦情は寄せられていないという。
岩手県保健衛生課によると、福島県から28日、「県内の卸売市場で、内臓や皮の除去が不十分なフグを発見した」という指摘と調査の要請があった。調査の結果、指摘を受けたのは、筋肉や精巣以外の部分は販売が認められていない「マフグ」と判明。猛毒を含む卵巣ではなかったものの、死に至ることもある強毒を含む内臓や皮が十分に取り除かれていない状態で、食品衛生法違反にあたるという。